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from the World

SEATTLE, USA
Report No.2


上空から撮影したシアトル市外地


Story of 16 November 2015

シアトルの寒いホテルで

さて、デンバーの旅日記の続きである。


会議の登録デスクで

各種の国際会議は通常、やはり、それなりに格式のあるホテルで開催されることが多い。会議に出る人のなかには、政府関係のけっこうなお偉いさんもいたりするためだ。しかし、一般庶民まで、そのホテルに宿泊する必要があるわけではない (あるいは泊まれない)。今回も、近隣に安いホテルがいろいろあったので、会議場となるホテルではない安いところ探して宿泊したのである。

さて、もしあなたが、外国を安く旅行しようと思ったら、やはり、宿泊場所もそこそこ安いところを探さなければならないということになるだろう。

そして思うのだが、高いホテルは、世界中どこに行っても、基本 「同じ」 である。しかし、安い (といっても、安全のことを考えると限度はあるので、安め、ということだが) ホテルは、滞在中、その国を感じさせてくれることが多い。

そして、安いホテル探しに関しては、いまはインターネット上で、世界中のホテルの情報が入手し放題である。利用者の感想も日本語で見られるし、良さそうなら、そのままワンクリックで予約できてしまう。そのような面では、夢のような便利な時代になったものだ。ネットの情報などまだなかった昔は、海外の、安くて良さそうなホテルを探すこと自体がなかなか難しかったのだ。

今回もそのようなわけで、いろいろ検討して、多少必要以上に 「安め」 のホテルにチャレンジしてみた。しかし、そのような場合、何も問題がない良いホテルだったな〜、という展開を、そもそも期待してはいけないのである。だから安いのだから。

今回の問題は、部屋が寒いことであった。外も寒いけれど部屋も寒い。そして、どこを探しても室温を調整するようなモノはないようだ。ただし、どうしようもなく 「これはなんだ」 とばかりにフロントにどなりこむような寒さではない点が微妙だ。そうではなく、何というかその直前のレベルというか、シアトルですからね〜こんなもんですよ、とホテルの人に言われたら、そうですかね〜、としか言いようない程度の絶妙な肌寒さである。

仕方ないので、ダブルベッドの二人分の寝具を縦に折って二倍の厚さにして、一人で使用して寒さをしのぐ。

しかしまたそれも、高級ホテルでは得られない旅の想い出なのだ、と思う (個人の感想です)。


これがシアトルのホテルの部屋だ。日本にはない雰囲気の部屋だと思う


Story of 17 November 2015

シアトル航空博物館

さて滞在四日目は、全員参加の公式ディナーの日でもあった。

場所は、シアトル航空博物館内のレストラン。これはやはり、シアトルに来たら是非行きたいところである。

まず館内を見学すると、昔の飛行機の実機がいろいろと取り揃えられている。そして、第二次大戦関連の展示エリアにはゼロ戦らしき飛行機がある。

「お ! ゼロ戦 ! 」 と思って近くに見に行ったら …

見間違いだった。

「ハヤブサ」 である。

そして、その前にある英文の説明板を見ると 「ゼロ・ファイター (ゼロ戦) とまちがえる人がよくいるが、違う飛行機だよ」 などと書いてある。

しかし。

本来、この二機を間違えてはいけないのだ。というのは、ゼロ戦とハヤブサは (一見似ているようにも見えるが) 当時の二つの超一流国産航空機メーカーが、その技術力と威信をかけ心血注いで限界に挑戦してそれぞれ開発したモノなのである。

ゼロ戦は三菱。ハヤブサは中島製作所。

ちなみにゼロ戦とは 「零式戦闘機」 の略称である。そういう言い方をすると、ハヤブサは 「一式戦闘機」 である。

この 「零」 と 「一」 の二機はトヨタ vs 日産のような … いや違う。例えていえば、レアル vs バルサのような最高峰のライバル関係ともいえる。

なので、戦後何十年もたったとはいえ、ハヤブサを見た人に 「おおゼロ戦だ ! なんだ違うのか」 という間違われかたをされるというのは、中島の当時の精鋭技術陣からすれば、さぞや不本意なことではないかと思われるのである。

人のことはいえないけれど。

そしてさらに 「ゼロ戦とまちがえる人がよくいるが、違う飛行機だよ」 という、この博物館の表示も 「いかがなものか」 という感がある。

中島の当時の技術陣の心情をおもんばかれば。


ゼロ戦がある、と思ったら、良く見たら 「ハヤブサ」


Story of 18 November 2015

というわけで

シアトルの滞在も最終日となる。

出発前、現地でのさいごの朝食として食パンを食べる。まだパンは残っている。

さすがに 30 枚入りを買うと 「食べきない」 という問題もある。まあ、最後に残ったパンは廃棄する。もって帰ってもしかたない。ふつうの食パンだし。

そして、歩いてライトレールの駅に向かい、そこから空港へと向かうのであった。

それでは、今回撮影したシアトル市内のモノクロ写真をどうぞ。


使用撮影機材 : Leica M8.2, Leica M Monochrom