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CHICAGO, USA
Report No.1


Chicago O'Hare 空港へと到着 …


Story of 4-6 May 2000

シカゴというなつかしの街

国際会議のため、アメリカのシカゴに行かせていただきました。

さて、成田空港へ行って、アメリカン・エアのカウンターでチェックインしようとすると、すんなりとは飛行機には乗せてくれない。コンピューター端末で、席のアサインメントがうまく行かないのだ。係の人は 「ゲートでお席をお取りします」 という。

しかたないので、出国手続きをしてゲートへと向かうことにする。

出発のゲートへ到着。で、こちらの係員のお姉さんの言うことには、しばらくそちらのお席でお待ちくださいとのこと。しかしそのとき、その係員が、別の係員に小声で話す言葉が聞こえてしまった。

「こちらのお客様、空席待ちです」

く、空席待ち ?

まあしかし、何かの沙汰があるのを待つ以外に手はない …

待つこと 30 分。アナウンスに呼ばれて再度ゲートの係員のところへ行くと 「本日あいにくエコノミー席は満席で」 とのこと !

そして …

「ビジネスクラスのお席をお取りしました」

そういうわけで。

今回は、格安エコノミー・チケットなのに、ビジネスクラスでゆったりとアメリカへと向かうのであった。

そうして乗り込んだアメリカン航空の機内誌でおもしろいものを発見。なんとメタル製 (ステンレス ? ) のハシを機内販売で売っているのだ。75 ドル。

その宣伝文句は

「安っぽいウッドのハシなど忘れよう。このメタル製の自分専用のハシを使うのだ。同じテーブルでウッドのハシを使っている他の人にだんぜん差をつける、このメタルのハシでスシやサシミをエンジョイするべし。持ち運びするためのケース付き」

文脈から考えて、どうも寿司屋などにこのメタル箸を持って行け、ということのようだ。しかし、これは完全に何かがずれていると思う。


これがその 「ゴージャスな Metal Chopstick !」

だいたい日本のハシは、西洋の無粋な金属製食器などと違って、木製であるが故に微妙な和食の味を損なわないというのが良いところなのだ。どう考えてもステンレス製のハシでスシやサシミを食べたくはないように思う。一歩譲って、仮にこれが、記載通りとても豪華で素敵なステンレス製のハシだったとしても 「他の人に差をつける」 ために寿司屋に持参する人がいるというのだろうか。

まあ、そこのところがアメリカらしいと言えば、アメリカらしいけれど。

というわけで、今回はゆったりとアメリカに到着。

日本では 5 月の第一週は、いわゆるゴールデンウィークである。が、外人さんはそんなことは知らないか、あるいは知っていても気にしない。国際会議をこの週に設定するのに何も痛痒を感じない。というわけで、日本ではゴールデンウィークである 5 月 4 日に出発して、米国へと向かうという日程である。

実は、シカゴには子供の頃に住んでいたことがあるのだ。そして、その後、シカゴに行きたいと思っても行く機会がなかったので、実に久しぶりの訪問となる。

さっそく、昔住んでいたあたりに行ってみたところ、シカゴ大学のすぐそばにある思い出のアパートは、あたかも米国政府が文化財として保存していたかのように、見事に往年そのままの姿で残っていた。


これがかつて住んでいたアパート

実はこのアパート、小学生時代に住んでいた当時から相当 「ボロ」 という印象だったので、とっくのむかしに取り壊されているかと思っていたのだ。

というところで Report No.2 へつづく …


後記: この訪問のすぐあと、なんとこのアパートのもと住人の、それも日本人が 「ノーベル賞」 を受賞するというできごとがあった。カミオカンデによりニュートリノを観測した東大の小柴昌俊先生である。しかし、残念ながら小柴先生も住まわれたこのアパートは現存しない。このあと取り壊され、現在は近代的な病院が建っているとのことである。