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LYON, FRANCE
Report No.1


今回はフランス往きである


Story of 29 September 2013

リヨンではなく、リヨン近郊へ

ISO/TC210 リヨン会議に参加させていただきました。

その 「リヨン」 という都市はフランスにある。

フランス北部ではなく、かといって地中海側でもなく、その中間よりは少し南というあたりだ。落ち着いた雰囲気の都市として知られていて、伝統的なフランスの都市らしい街並みがあり、市内をローヌ川が流れていて、食べ物とワインがおいしそう ! というのが、まあ、一般的なイメージであろう。

しかし …

今回の会議場所在地は 「リヨン近郊」 である。

「リヨン」 そのものではない。

目的地である会議場は、リヨン市から十数キロ程度離れた郊外にあるのである。そして、宿泊すべきホテルもその同じ田舎町にある。

そこはいったいどんなところなのか ?

そういうわけで、朝、成田空港を出発したエールフランスの航空機は、順調な飛行の末に現地時間の夕方にパリに到着。パリのシャルル・ドゴール空港で、国内線に飛行機を乗り換えてリヨンへと向かう。そのあたりもすべて順調で、特に問題なく無事リヨン空港へと到着。リヨン空港からは、タクシーに乗ってホテルに向かう。

ホテルに到着したのは、夜遅い時間帯であった。

さて、ホテルについて周りを見る。

田舎である。


これが宿泊したホテル

まあしかし、少し歩けば何かあるかもしれない …

と思いつつ、その夜はそのままシャワーを浴びて寝ることにする。


Story of 28 September 2013

ホテルの周辺は ?

さて翌朝。明るくなってから、ホテルの周辺を少し歩いてみる。しかし、店らしきものはまったくない。

ないといったらない。

単なる田舎町の単なる田舎道である。


ホテルの前の道。店らしきものはない。この方向に会議場がある

しかし、それはそれとしてこの日は仕事、すわなち会議に行かなければならない。ホテルから会議場までは 2km 弱ほどの距離だが、気持ちの良いさわやかな田舎の朝である。ホテルの前のタクシーなどには乗らず徒歩で会議場に向かうことにする。

そして、この 20 分ちょっとの徒歩での移動の間に判明した衝撃の事実があった。お店らしきものがその 2km の間にわずか二箇所しか存在しないということである。

ちなみにそのひとつはガソリンスタンドである。

ちなみにもうひとつはシトロエンのディーラーである。

シトロエンが欲しければ、そこで買うことができるであろう。しかし、とりあえず欲しいものではない。いや欲しいと言えば欲しいけれど、いまここで買うわけには行かない。

ガソリンスタンドのほうは、後ほど意味をもつものとなるのだが、またそれは後の話。

さて、会場に到着。

その会議場がなぜかような田舎にあるかというと、もともとは 19 世紀ころのこの地方の某大人物の大邸宅だったのを、近年になってある企業が買い取って会議場に改修した、というのがその理由とのことである。つまり、ある種の歴史的建築物なのである。


これがその歴史的由緒のありそうな会議場

ということで、19 世紀の大邸宅にいるという雰囲気を味わえる会議場であった。

さて、仕事の話は省略。夕方には会議は終了し、夕暮れの道を歩いてホテルに帰る。そして、エントランスで、ホテルのレストランのその日の夕食のメニューを見る。

すると …

「なんじゃあこりゃあ」

というお値段である。

夕食は、ホテルのレストランでフランス料理を、という案は、たちまち却下である。そして、手頃なレストランを求めてホテルの周りを歩いてみるのだが、さようものは一軒もない。ないといったらない。あるのは、朝見かけたガソリンスタンドと、シトロエンのディーラーだけである。

まあしかし、そこでガソリンスタンドに行ってみると。

パンを売っている …

というわけで、夕食メニューは 「ジュースとパン」 となった。

まあ、パンといっても、ただのパンではない。フランスはリヨン郊外シャボニーレ地方の … ガソリンスタンドで購入したという … 菓子パンである。甘い。かなり甘い。フランスパンとか、クロワッサンとかだったら、少しはフランスらしくてまだ良かったのだけど。

フランスまで来て …

何をしているの ? と思う方もおられよう。

しかし、リヨン市中心部にタクシーで行くと、円に換算して約 4000 円かかるという話である。さらに、運が悪くてぼられ気味になると 6000 円くらい取られるそうだ。

往復予算一万円 ! なのだ。

「今日はちょっとリヨンでお食事なの ! 」 とかいうわけには行かないのである。

というのは …

前夜、空港に到着後、何気なくホテルまでタクシーに乗ったのだが、空港から見てホテルはリヨン市中心部の更にはるか向こうなので片道一万円もかかってしまったのだ。帰りも、もしタクシー以外に良い移動手段がなかったら、空港に行くのに再度一万円必要となる勘定である。そして来るときに成田空港でユーロに両替したのは 25000 円である。ホテルの近くには、当然のことながら両替所も銀行もない。

手持ち資金に不足をきたしているのだ。


Story of 29 September 2013

ようやくホテル周辺から脱出

さてその翌日は滞在三日目。会議は二日目。

会議も二日目になると、無名のこのフランスの田舎町についても、かなりのお役立ち情報を得ることができるようになった。会議参加者にはフランス人だっているのだ。カナダ人も、いろいろなルートで情報を仕入れて教えてくれる。カナダ国民にとってフランス語は母国語だということを思い出す。

そして、地元の人が乗るこのあたりのバスの乗り方とその路線がわかったのである。次に、リヨン市内の地下鉄で、いちばんこちら側まで延びている線の駅がさほど遠くないことが判明し、さらにその地下鉄の駅までバスで行くためのノウハウ情報も得ることができた。


地元の人が使うバスで移動できるようになった

というわけで、滞在三日目にして、ようやく、バスと地下鉄に乗ってリヨン市内に行き、そして、本格フランス料理を食してきました。

日本の会議関係者の方々でリヨン市内にお泊りの方々もいらっしゃって、日本人関係者の懇親を深めるためのフランス料理の食事会が企画されたので。

そしてしばし、リヨン市内を散策。


リヨン旧市街の夕景

久しぶりに都会の空気を吸ったなあ。

というところで Report No.2 へと続く …