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SEATTLE, USA
Report No.1


上空から撮影したシアトル市外地


Story of 15 November 2015

晩秋のシアトル

ISO/TC210 の会議ということで、シアトルまで行かせていただきました。

シアトルというのは米国の西海岸にある都市である。つまり米国東海岸とくらべると距離は近い。つまり移動時間的には楽な場所ということになる。

ついでに言えば、シアトルは空港に到着した後の市内へのアクセスが楽なのも良いところである。シアトル国際空港に 「ライトレール」 という便利な鉄道路線が乗り入れているためだ。このライトレールは空港と市内中心部を直結しており、市内中心部で地下鉄路線に乗り入れている。本数も多いし乗り方もわかりやすい。市内まで気楽に移動できるのだ。

というわけで、今回は気楽に ? シアトル空港に到着して市内へと移動する。

そして、市内中心部でライトレールをおりて地下の駅から、地上にでる。

す、すると …

さ、寒い !

のである。なんと厳寒の地である。シアトルは。気温は 2 度。

ちなみにいまは 11 月中旬である。今回の移動は、あまりの移動の気楽さのため、現地のようすをよく調べてなかった。現地の気温も調べずに、気楽に東京のふつうの秋のカッコウで来てしまったのだ。

シアトルの晩秋をなめてはいけなかった …

さて、しかし時間はまだ日曜日の午前中である。補足すると、出発は日本時間の日曜日の夕方だったのだ。しかし、日本から米国へ飛行機は太平洋上で日付変更線を超える。そこで日付が一日戻って、出発時間の前の時間に到着したのである。

そして、そのため、まだ時間は早すぎてホテルにはチェックインできない。それで、ホテルの位置を確認したあとは市内を少し歩くことにする。シアトルは、入り江が市内に食いこんでいるせいで海に接する地域が広い。すぐに歩いて海に行けるという、海との身近な距離感がある街なのだ。

ということで、まず海に出てみる。すると、港がある。


シアトルに到着。市内を散歩してまずは港を見に行く

しかし、海の近くでは冷たい風がびゅんびゅん吹き抜けている …

さ、寒い !

港は少し見ただけですばやく退散。市内に戻ってぐるっと一周したら、だいたいホテルにチェックインできる時間になったので、スーパーに寄ってからホテルへと向かう。

ハナシは全く変わるのだが …

米国は、食パンがなぜかとても安い。他の種類のパンと比較しても、圧倒的に安い。30 枚くらい入ったパックが 1 ドルちょっとである。そして、もしあなたが食事が毎回毎回食パンで良い人なら (そんな人いるのか ? という疑問はさておき) それを一週間の滞在中の主食とすることができるのだ。

ということで、スーパーでは実際に 30 枚入りセットの食パンを購入。そして、ホテルにチェックインして、パンとインスタントコーヒーで昼ごはんにするのである。

で、思うのだが …

なぜか、世間では、旅先ではおいしいものを食べなければいけないような雰囲気になっている。特に海外旅行でその傾向が強い。テレビの旅番組でも、出るタレントさん、出るタレントさん、全員がすぐに高価そうなおいしいものを連続的にあちこちで食べる。そして、旅に出たのだからそれがアタリマエというようなことを言うのである。

そのような人ばかりではないと思うのだが。


Story of 16 November 2015

Street Musicians

さて、この日の朝から会議が始まる。いつまでも市内見物をしているわけではないのである。しかし、白熱の会議の議論は、ここでは一切省略。

初日の議論は予定より早めに終了したので、そのあと、少し市内を見物することができた。

そこで、シアトル市内の有名なパブリック・マーケットを訪問してみる。


シアトルのパブリック・マーケットへ

マーケットには、さまざまなストリートミュージシャンがいるのだが、そのなかでも、バンジョーとベースの二人組のバンドがなかなか優れものだった。

そして、そのバンドが使っているベースが 「ワッシュタブ (洗濯用タライ)・ベース」 なのであった。

これは洗濯をするための金属製のタライで作られ楽器だ。

まず、タライをうつ伏せにしたものを床において基礎にする。次に、その中心部に弦を固定すべき金具を (たぶん、タライに穴をあけて、木ねじで) 固定する。そして、1m 20cm くらいの棒を、タライの周辺部に固定できるようにする。そして棒の先端とタライの中央の金具の間に一本の弦を張る。弦は、ホンモノの楽器のコントラバスの弦ではなく、ロープのような素材のもののようだ。

つまり、実にローテクな楽器である。そして棒の先端を左手で持ち、タライを足で押さえて、棒とタライの角度を変えて弦の張力を調節しつつ、一本しかない弦をはじくと、金属製のタライの底の鉄板がボワンとなるという構造の楽器である。


これが、シアトルのワッシュタブ・ベースだ

長所は、おそらく、楽器のコストが非常に安いことだ。

その代わりに、正確な音程を得るのには、かなり熟練したワザが必要そうに思われる。また、一本しかない弦では、早く動く複雑な音階の演奏はできないだろう。しかし、普通のウッドベースにはない 「ボワワン」 という感じの独特の低音が、アメリカの古い音楽にぴったりあうのである。

アメリカの古い音楽のレコードや CD のキャプションで 「ワッシュタブ・ベース」 という楽器の存在は知っており、録音された音は聞いたことがあったのだが、実際に演奏している人を見るのは初めてであった。そこで、演奏者の前に並べてある CD を一枚購入しつつ、カメラを見せながら会釈して、写真を撮らせてもらうことにする。


シアトルのワッシュタブ・ベースのバンド

CD 代金の $10 のモトをとろうと 20 枚くらいは撮影してしまった。

というところで Report No.2 へと続く …